風邪もアレルギーもがんもしくみは一緒?【炎症】という概念についてちょっとだけ語らせてくれ

どうも、ナースあさみ(@asami300765)です。

 

先日のこと

 

という話をオペ室ナースの友達としました。

 

実は炎症(えんしょう)は、あらゆる病気の基本です。

  • どうして、風邪を引くと体力がおちた感じがするのか
  • どうして、花粉症の時期は眠くなってお腹が減るのか
  • どうして、がんになるとやせ細っていくのか 

 

すべて炎症を知ることで理解することができます。

 

しかし

炎症という言葉そのものが、医療関係者じゃない人にはなかなか知られていないと思います(かなしみ)

これを語り始めるとキリがないのですが、ほんとにこれだけは知っておくと損しないよ!!ってところだけをまとめてみました。

 

 

今回は、わかりやすいように

  • 風邪
  • アレルギー
  • がん

この3つにわけて、炎症のパターンを説明していきます。

生活の中での参考になったら幸いです。

 

 

炎症とは戦争である

ためしに、炎症をGoogleで検索したらこうでした。

炎症とは
炎症は損傷あるいは感染に対して体内の組織が起こす免疫応答であり、自然免疫における一つの重要な要素である。 炎症の過程は生理的な反応を変化させる分子および細胞のシグナルのカスケード(連鎖)によるもので、結果としてよく見られる臨床的な症状である痛み、浮腫、発熱および発赤へと移行する

 

……さっぱり、わかりませんね。

 

ざっくりいうと、炎症とは戦争です。

私たちの身体の中の治安部隊(いわゆる免疫ですね)が戦っている状態を言います。

時代劇での戦のシーンを思い浮かべていただきたいのですが

  • 熱量高め=熱が出る(発熱)
  • 全体的にアクティブ=腫れる(腫脹)
  • ぶつかる=赤くなる(発赤)
  • 傷ができる=痛い(疼痛)

こんな感じで、症状というものが出ることがあります。
(すべて出る時もあります)

戦う相手は菌だったり、自分だったり、偽物の自分だったりします。

順に説明していきますね。

 

戦う相手が菌の場合(風邪のパターン)

風邪は、ウィルスや細菌による感染ですね。

風邪をちょっとだけ難しく言うと上気道感染と言います。
喉から気管支あたり(上気道)が感染を起こしているという意味です。

ウィルスや菌は身体にとって明らかに敵となるので、治安部隊(免疫)はそれを排除しようと努めます。

熱を上げてウィルスや菌が活動しにくくさせ、白血球など敵をやっつける細胞を増やして応戦します。

喉が痛くなったり、腫れたり、咳が出たり、鼻水が出るのも、すべて敵を排除しようと治安部隊が応戦した結果、起こる症状なんです。

 

細胞や免疫について、さらに知りたい方はこちらがおすすめ!

 

 

戦う相手が自分の場合(アレルギーのパターン)

アレルギーについてここで語りきれないので、知りたいかたはほむほむ先生をフォローしてください。その方が確実で早いので!

その上で、アレルギーをざっくり説明すると、これはかつて事故が起こったイベントを警備するような感覚ですね。

本来そんなに治安部隊を投入しなくてもいい戦いなのに、前科があるから・1回大変だったことがあるからという理由で、必要以上に治安部隊が投入され症状を引き起こす。これがアレルギーの状態です。要は、びびって過敏に反応してしまうということ。

よく言われるアレルギーの種類は

  • たまご
  • 花粉症
  • ハウスダスト
  • 金属

このあたりでしょうか。

食べて症状を引き起こすもの、触れると症状がでるもの、吸い込むと症状が出るもの、そのアプローチはアレルゲン(アレルギー症状のきっかけとなるもの)によってさまざまです。

くしゃみも鼻水も、かゆみもじんましんも、この治安部隊が必要以上に投入され反応してしまい、起こってしまう症状です。

これくらいの症状であれば命の危険はありませんが、アナフィラキシーショックといってショック状態(死にかけ)を引き起こすこともあります。

気道が炎症によって浮腫んでしまい、空気の通り道が塞がれて窒息を起こすからです。(ここの仕組みは難しいので割愛)

アレルギーの中でも重篤な状態なので、たとえばナッツやそばをはじめて食べたお子さんや、大人でも呼吸ができないほど苦しんでいる人がいたら、すぐに救急車を呼んでください。

 

 

戦う相手が偽物の自分=がんの場合(がんパターン)

がんって、どうしてなるの?って人に軽く説明しておくと、がんはもともと自分の細胞です。

健康な人であっても、毎日数千個のがん細胞が生まれていますが、そこは免疫がうまくカバーしてくれています。

ただ、だんだん高齢になっていくと免疫たちも老化していき、すべてをカバーできなくなっていきます。

そこで生まれてしまうのが、がん。

がんは、細胞分裂の際にミスを犯し自分とはちょっと違う細胞になってしまったもの。それが爆食化して暴走したものと思ってもらえたら良いです。

千と千尋の神隠しでいう暴走したカオナシですね。あんな感じ。

 

暴走カオナシで想像がつくと思うのですが、がんはめちゃくちゃ周りの細胞を食べます。なので、爆食細胞なんです。

そして、さらに快適で栄養のある場所を求めるので転移(がんが臓器を超えて広がっていくこと)していくんです。

 

上記の、風邪やアレルギーはある程度、薬での対処ができますが、がんは手強い。

なぜならもともと自分だから。

抗がん剤も副作用が強いイメージなのは、自分の元気な細胞にもダメージを与えてしまうからなんです。

 

炎症が続くと、何がダメなの?

ここまででお気づきの方もいると思いますが、炎症が続くと何がダメなんでしょう?

治安部隊(免疫)が疲弊してしまうのは想像がつくと思いますが、じゃあ治安部隊って何からできてるんでしたっけ…?

 

 

そう、細胞です!

もともとみんな細胞なんです〜!!

 

 

治安部隊ばかり細胞分裂してたら、そこにはいつも以上の燃料が必要になります。
もちろん、治安部隊以外の身体の組織も頑張っているので、そこにも燃料が必要。

 

ここでいう燃料は

 

栄養ですね。

 

いつも何気なく接している、炭水化物やビタミン、タンパク質のことを言います。

特に炎症では、タンパク質とビタミンをものすごく消費します。

その証拠に、風邪やアレルギー、がんの患者さんの採血をみると白血球がいつもより高いですし、炎症の時に出現するCRPというタンパク質が爆上がりしています。

白血球もCRPもたんぱく由来の物質。

そうすると、血液中のたんぱく質(TPやALBという項目)が下がります。

治安部隊(免疫)に栄養を回すために、血液中のたんぱくを分けているから。

これがずっと続くと、私たちの腕や足の筋肉が溶けて(!)血液中に供給されたりします。

それくらい、炎症におけるタンパク質の消費は激しいのです…!!

 

 

なので、見た目にはわからなくても炎症が続くと

栄養不足の状態に陥ってしまう

これが一番の問題なんです。日本人であるとか、ご飯はしっかり食べているとか、あまり関係ありません。

ちゃんと体内の栄養素が足りているかが重要です。

 

 

 

長引く炎症はダメ、絶対!!

記事の一番最初に話した

  • どうして、風邪を引くと体力がおちた感じがするのか
  • どうして、花粉症の時期は眠くなってお腹が減るのか
  • どうして、がんになるとやせ細っていくのか 

 

こちら、覚えていますでしょうか?

1つずつ答えておくと

  • どうして、風邪を引くと体力がおちた感じがするのか
    →活動量が減る&タンパク質が免疫にもっていかれるので、筋肉量が落ちるから
  • どうして、花粉症の時期は眠くなってお腹が減るのか
    →炎症に栄養がもっていかれるので、慢性的な低栄養状態になりお腹がへる&身体を休めようとするから
  • どうして、がんになるとやせ細っていくのか
    →健康な細胞までがんに食べ尽くされるから

と、なります。

花粉症やアトピーは薬を使ってうまく炎症を抑えていくしかないですが、それ以外は長引かせていいことありません。

冬によくある、インフルエンザに感染して高齢者が亡くなるのも、実態は治安部隊の負けです。

インフルエンザには治安部隊も対抗できたけど、そのあとに併発した肺炎にまで応援を送ることができず治安を保てなくなった=ウィルスの勝利、となってしまった結果です。

ね、炎症こわいでしょ。

 

医療者の炎症の理解って、こういうものなんだ!っていうのが少しでも伝わったら嬉しいです〜

 

ではまた。

1 Comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です