全身麻酔で手術を受ける患者さんへ 〜タバコはやめて編〜

どうも、ナースあさみ(@asami300765)です。

 

前回の術前準備の記事に引き続き

全身麻酔で手術を受ける患者さんへ 〜デブは痩せよう編〜

今回は禁煙の重要性について語っていきます。


手術前、なんとなくタバコはダメな感じがすると思いますが、なぜダメなのか?
その理由を説明していきます。

禁煙は、掃除機のフィルター交換だと思ってほしい

あなたが、大掃除を控えている人だとしましょう。
これから、掃除機をかけるとして、目が詰まったままのフィルターで掃除しますか…?

 

しないでしょ?
新品に変えてから掃除するよね。

じゃないと、掃除の効率も落ちるし、排気の空気だってきれいとは言い難い。


これを手術に置き換えて考えると、フィルター部分が肺になります。

酸素を取り込み、二酸化炭素を排出するフィルター。
ここが詰まってたり、ボロボロだったら手術のパフォーマンスに影響するのは当たり前。

もちろん、人間の肺は掃除機のフィルターみたいに交換することはできないので、喫煙しない期間を設けて清めておくイメージです。

だから、フィルターを綺麗にして=禁煙してほしいということ。

たとえ、30年近くタバコを吸ってきた猛者でも、術前は禁煙したほうが

絶対マシ!!

 

手術を控える多くが高齢者。
加えて、人生の半分以上喫煙してきてるとなると、壊れかけのRadioならぬ破れかけのフィルターで手術を受けるようなもの。

手術だって命がけです。

破けさせないためにも(!)禁煙をお願い…いや、遵守してもらっています。

 

喫煙は、傷の治りにも影響する

上のチャプターで、肺=フィルターであるとお伝えしました。

当然、喫煙歴が長いほどそのフィルター機能は低下していますし、肺の機能の要である酸素を取り込み、二酸化炭素を排出する機能も落ちます。

私たちは、肺が酸素をどれだけ取り込んでいるかの指標を血液中の酸素濃度(酸素飽和度、SatやSpO2という表記)を参考に把握しています。

喫煙者はこれが低い。
血液中の酸素濃度が低いの。

日常生活の中だけなら自己責任、階段の上り下りで息があがりますね!で終わるんですがこと手術となると、それだけじゃ済みません。
血液中の酸素濃度が低いと、細胞たちが元気じゃなくなるので、傷の治りが遅くなります。


デブは痩せろ!の記事でもみたフレーズですね。

全身麻酔で手術を受ける患者さんへ 〜デブは痩せよう編〜

 

傷というのは、皮膚の表面の部分もそうですが、臓器を切った部分や縫い合わせたところ、手術エリアに到達するまでに切った筋肉や脂肪の断面含めて、すべて傷です。

そこに、本来必要な酸素が行き届かないと…というわけ。
だから、禁煙してほしいんです。

喫煙は、術後肺炎のリスクを上げる

手術をすると、みんな痰の量が増えます。

なぜかというと、手術中は呼吸の管理のために挿管(そうかん)といって、気管に管を挿入します。

でも、この管、身体にとっては異物と一緒。

痰を生成して、外へ出そうとする機能がはたらいてしまいます。

これが術後、痰の量が増える原因。
なんですが、これはもう手術患者には必須事項なので、避けようがありません。アーメン。

そして、喫煙者はこの傾向が特に強いんです。

 

つづいて、生成された痰は、口から出してもらうのが基本なんですが、傷があるのに咳き込んで出すってつらい。とてもつらい。

でも、こちらとしては出してもらわないと困る。

というか、患者さんもそのうち困る事態になる。

自分で出せない場合、吸引といって口もしくは鼻から気管に管をいれて痰を引く処置があるのですが、まぁこれが痛い(実際、見ていてとても痛そう…)

強制的に痰をとる&むせさせるはたらきがあるので、鼻や喉の粘膜も痛いし、もちろん傷にも響きます。

それでも、痰を気道に停滞させておくわけにはいかないんです。

そのまま放っておいて、固まってしまったら…手術をうけた意味までなくなってしまうからです。

 

 

さらに、それでも体内の酸素の濃度が保てない場合、喉に管をさして(!)直接的に痰をとれるようにしたり

再挿管や人工呼吸器の装着だってすることがあり得ます。

もはや、原疾患よりも呼吸がメインの状態に。


だって、呼吸がちゃんと機能していないと

酸素が全身に行き渡らないので
死んじゃうんですよ…

 

 

手術において、酸素を全身に行き渡らせるチカラってものすごく大切なんです。

喫煙者のみなさん、術前だけはお願いだから

 

禁煙してね!!

って話でした。

 

ではまた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です